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12話
買い物中なう。
学校帰りに近所のスーパーに寄って今日の夕飯の食材を調達中だ。
通っている学校と我が家の間にスーパーがあるのをいいことに、
たまにこうやってお遣いを頼まれる。
まあ買い物自体は嫌いじゃないし、
特に家に帰ってなにをするわけでもないし、
断る理由もないのだが。
とりあえずさっき送られてきたメールに書かれた文字を頼りに、
今日のディナーの材料となる野菜やら肉やらを
買い物かごに放りこんでいく。
一通り必要なものが揃ったら脳内暗算で合計金額を出す。
実は僕の密かな特技だ。
32...44...25の28...17で...
あと316円でちょうど2000円か。
なんかいいものは・・・。
僕の足をお菓子売り場へと向ける。
母との約束、というか慣習で、
端数の数百円は好きなものを買っていいというルールがあるのだ。
ポテチ、せんべい、ポッキー、ガム、かりんとう、飴・・・。
ん〜、どう組み合わせてもピッタリにはならないな。
他のものを探すため僕はまた店内を目的もなくさまよい始める。
と言ってもウチにはペットもいないし、
僕はまだ未成年だから酒もタバコもやらないし、
アイスを食べたい時期でもないし、
とくに見るところもないのだが。
いいもの、いいもの・・・。
あ、そうだ。
僕はあることを思い出しさっき通った道を引き返す。
その棚に並んでいたあるものを一つ手に取り、
あとは端数を合わせるためにポッキーを買っていった。
レジの人がいつものおばちゃんだったので、
今日も上手だね、とお褒めの言葉をいただいた。
もちろんお会計は2000円ジャスト。
買い物が終わって僕はまっすぐ家へ帰る。
「ただいま。」
ドアを開けるとまたいつもの声が返ってくる。
「おかえりなさい☆」
これが待っているというだけで頑張って返ってくる甲斐があるというものだ。
「今日はプレゼントがあるぞ。」
「なんですか?」
「これだ。」
僕は買い物袋から缶詰を取り出す。
「にゃ〜?」
「ああ。猫缶だ。猫のためのご飯だよ。
いつもあんなのじゃアイツもかわいそうだろ?」
そう、僕がさっき思い出したのは、
最近彼女が仲良くしている猫のことだったのだ。
「ありがとですっ☆」
彼女はうれしそうにそれを受け取って、台所のほうに駆けていった。
20XX/1/12 猫ってなんであんなにかわいいんだろうな。
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